切絵作家の美意識

切り絵作家の活動、美意識等を書いていきます。

「S・A・K・U・R・A」春の桜の展覧会、無事終了!

 

桜の展覧会、無事終了いたしました!

 

桜の淡さは、他のどこの国にもない、儚くも美しい風景。その景色を鑑賞する習慣は、平安時代から始まったとされています。弥生時代には、桜は穀物の神が宿る樹木として祀られていました。毎年春にこの桜の美しい世界を経験する日本人の遺伝子には、その美しさが深く刻み込まれています。日本人が、世界中が愛する桜の景色がそれぞれの作家の感じるままに描かれ、このGallery Aoyama Iyasakaに集結いたしました。

 

ギャラリーでは、今回の期間に向けて開花された桜を見ながら茶人にお抹茶を立てて頂き、桜餅のセットをお楽しみいただくことが出来、作家さんたちの桜作品の力作により、日本文化の良いところをたくさん凝縮して体感いただける最高の空間となりました。ご来場いただいた皆様ありがとうございました!

 


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以下に、各作家さんたちの今回の桜作品についてのご紹介をさせて頂きます。

 

 

◆ひら子/切り絵

 

『「願わくは 花の下にて 春死なん その如月の 望月の頃 西行 散りぬべき 時知りてこそ 世の中の 花も花なれ 人も人なれ 細川ガラシャ平安時代から何度目の春でしょうか。 幾度となく歌に詠まれ、たくさんの人が桜を眺めて心を震わせてきたでしょう。満開の桜だけでなく、散り際の潔さに諸行無常、どことなく切ない気持ちになります。 桜の作品を作りたいと思ったのは上京して最初の春のことでした。

 

記憶の中の夜桜は相変わらず美しい。ただ悠然と存在する姿は美しいだけではない、何か禍々しい魔性のようです。 あの日見た夜桜にどれほど近づくことができたでしょうか。とても大変な制作でしたが、それでもあの夜桜はまだ遠い。 けれどまたいつか作りたいと思います。 平安時代の始まりから1230回目の春に、こうして桜を題材にした作品を作ることができて光栄に思います。 素晴らしい機会をいただきましてありがとうございます。』

 

荻原久代/油絵 

 

『桜咲く、桜散る、などの桜言葉を3月下旬〜4月上旬に味わえるのは東京の醍醐味だと思う。数多くの歌や文学などが東京で生まれているのがよくわかる。 昔、チシマザクラという山桜を見るために山登りをしたのを思い出す。確か5月〜6月あたり。桜を見るために大変な思いをしたのと、卒業入学シーズンでもない時に桜を見るという、世間から離れた独特の時差が当時は面白かった。今回の「揺らぎ」という桜の絵を描いたが、やはり昔と今の思いが重なって、桜に思いを乗せる形となった。ピンク色に揺れる桜を見ると日本に生まれてよかったと思える。 私の創作活動の源にはいつも育ててくれた島の思い出がある。』

 

◆樫内あずみ/アクリル

 

『真っ黒な幹の中にピンクが渦巻き、春になると、花としてそれをハラハラと爆発させる。 「桜の魅力、それは木の幹」だと、小さい頃から思っていました。あの黒が大好きです。 今回、作品「やまのこえ」を制作しながら、桜に思いをはせてみました。 描きながら、桜というものは、日本社会の中でも独特な立ち位置にいるのだなと改めて感じました。桜のどくどくした生命力と、はじける開放感は、春を感じます。』

 

私の普段の活動としては、手で直接触れることのできる「触れる絵画」と、即興でたった一人のために絵を描く「絵詠み」をメインに行なっています。 活動を通して一人ひとりにとっての「人生の宝物」を見つめる機会を提供し、自分の手で自分の人生を豊かにする人が増える事を願っています。

 

 

◆タンタン/切り絵 


『水辺に輝く、桜の幻。桜は淡く短命。本当にそこにあったのかさえわからない。水面に反射している桜が幻なのか、それともリアルなのか。少しでも刺激が加われば、波紋とともに、瞬く間にかき消されるその景色。桜は、この水面に反射した桜と同じ。それでも毎年桜は咲き、美しく散る。その有様は、人の世そのもの。そんな情景を「反射」に描きました。そして、この作品で用いた切り絵をもとに、切り絵版画という新しい手法で、ぼんやりと黒く浮かび上がる桜に、淡く燃える短命な桜の瞬きを、火の粉の輝きで「燃ゆる桜」に映し出しました。』

 


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それぞれに力強い作品が展開されました。

私とは正反対の切り絵を作るひら子さんは、この桜は3部作のうちの1つだそうです。3つそろったら圧巻だろうな。私自身は、モノクロの切り絵が苦手なんだけど、ひら子さんの切り絵はなぜか胸にスッと入る。なんて話を繰り広げていました。

 

なんでだろうと思っていたら、会場にいらしたするどい人が、モノクロで黒の部分が多いけど、雰囲気が明るいからじゃないかな?と。なるほど。そのするどい人は、私が今回の作品あたりからやっと芸術にまで昇華出来始めたことも言い当てました。これまでの私の作品は、綺麗だけどどちらかというとインテリアアート。

インテリアアートも良いけれど、やっぱり心の深いところに届けたいとなると、何か物足りない。そんな物足りなかった部分が、少し、今回の桜の展覧会で見えてきた感じがしました。

日頃から真剣に作品に向き合い、力強い作品を生み出している作家さんたちとの出会いのおかげです。

 

桜の開花はこれから。

淡いピンクの世界で町中が幸せになりますように。

 

 

 

 

【Art Fair TOKYO】ロンドンで出会った能條雅由さんの銀箔作品との再会

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ART FAIR TOKYOへ。

現代美術、時々古美術。

 

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会場エントランスにあった鈴木理策さんの桜の作品は、よく見ると、これだけ光があたっていても、特殊な額のアクリル面には反射光がありません。額を含む作品全体では170万円程ということですが、とにかく額にこだわり、額だけでも32万円程なのだとか。

 

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フェアでは、岡本太郎から若手まで様々でした。
特に特徴的で秀逸だった作家さんについて、少し。

 

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遠目で見ると切り絵なのかな?と思って近づいていった山本基さんの作品は、よくみるとアクリル画でした。真っ白な線のみで爽やかで綺麗。アクリル以外でも、この珊瑚のような模様を、塩で描くこともあるのだとか。床一面に塩で描いた模様を見せて頂きました。

 

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国松希根太さんの作品は、岩絵具なのかな?と思って近づいていったら、これもまたアクリルでした。同じ画材でこんなにも色の出方が違うのかーと思いつつ、北海道の国松さんの作品は特に秀逸で、雪で作品を描くのだとか。雪を描くのではなく、「雪で」描くのです。冬の時期にしか作成出来ないこの不思議な技法は、色を載せて、雪降る大地に仕上がりの行方を委ね、自然がその作品に息を吹き込むのです。何万年も前から、人は自然と共にあることをそのまま感じ取ることの出来る作品でした。

 

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今回Art Fair TOKYOで一番嬉しかったのは、ロンドンのDJ Malat Galleryに行った時に画面一面の銀箔に圧倒された作品の作家さんの展示があったことでした。その時の記憶が蘇った、林の風景のモチーフが特徴の能條雅由さんの作品。たまたま、再びここで出会えて改めて圧倒されました。

 

銀はそもそも酸化しやすく、貴金属であれば磨く等してまた輝き画戻りますが、銀箔で仕上げた面というのは、擦って磨く等が出来ません。私がKIRIEBIJOUを始めた初期の頃は銀箔を使った事もあるのですが、1年もすれば変色して来てしまう。それもまた味わい深くもあるのですが、百貨店での商品となると、変色することが前提のものはちょっと店頭に出しづらい。そこでプラチナ箔仕上げに絞っていまに至るのですが、プラチナ箔と銀箔の輝き方は全然違います。

 

とてもはっきりと輝くプラチナ箔に対して、銀箔は淡く優しく輝きます。見比べてみるとたしかにプラチナ箔の方がジュエリー向きではあるけど、銀箔の儚く柔らかく輝く感じとは違います。特にアート作品となると、やっぱり、銀箔の方が美しい・・・!

 

能條さんも、はじめから銀箔で作品を仕上げるのに上手く行っていたわけではなく、銀箔酸化との闘いの末、アルミを薄く塗った上に酸化防止をする等して、独自で色褪せない仕上げ方を編み出したのだとか。

 

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他にも数えきれない程胸に刺さる作品の数々は、作家の技法のこだわり、人生の軌跡、ある種の覚悟、色々なものが織り混ざって作品として形取られていました。

 

【切り絵を切ることは、生きること】自動車技術会支部報『高翔』取材を受けて

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自動車技術会支部報『高翔』81号に掲載していただきました。自動車業界の新技術等についての自動車技術会という、ちょっとマニアックな冊子ですが、3万人程の読者がいらっしゃるそうです。

 

掲載内容は、日頃自動車関連等の企業に勤める女子社員さんに、切り絵のワークショップに参加していただきつつ、麻布十番のPaZZLE Orchestra-Loungeにて、フレンチモンスターのスイーツを頂きながら、女子会形式で切り絵作家の目線と会社勤めの皆様の目線とで色々なお話会をする、というもの。数ページにわたりご紹介頂きました。

 

私は企業勤めを殆どした事がないので(契約社員や派遣もやってみた事があるけど毎日同じ時間同じ場所に行くのがむずかしくて10ヶ月もたなかった…)会社員経験があって、仕事出来る企業勤めのOLさんうらやましい!と思っているのですが、日頃会社に勤めている人からすると、フリーランスで自らの意思で判断しながら仕事をしていくことにもまた同じことを感じるそうです。お互い無い物ねだり笑

 

せっかくなので、アーティスト、フリーランスとしての良い面と苦労する面とをお話をしました。普通の仕事の仕方とはスタイルが異なる事も多いかもしれませんが、業種が違っても、仕事をしているという事には変わりありません。仕事をすることは生きること。それが私にとって切り絵なので、そのようなお話をさせていただきました。

 

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フリーランスとして苦労する点といえば、体調を崩した時に全部それが活動に関係してくる、という点ももちろんですが、例えば百貨店や展示会等では、作品・商品企画制作、営業、店頭に立つこと等、「仕事」として成り立たせるために必要とされることは全てやります。その最中、例えばコロナ禍の時のように、百貨店の催事が中止になったり、かろうじてお店がオープンしても人が来なくなったりすると、別の形を考えなければならず、ゼロから売り方やスタイルそのものを変えないといけない時もあります。世の中の変化に大きく左右されながら、その激動と共にやり方を変える必要があります。それこそ、ピンチはチャンスと前向きに考えスピーディーな切り替えが必要になってきます。切り替えた時に、必ずしもそれが自分の今までの考え方や価値観と一致するとは限らなくても、突き進まなければならない時があります。

 

そういう時、作家としてどうなのかという矛盾は抱える事になるのですが、これも変化を前向きにとらえていく必要がある時があります。作家としてこだわって自分のポリシーに反することは決してやらない、というのもまた一つのあり方ですが、私は子供たちを育てていく必要があるので、ポリシーばかりを重視していられない時もあります。そういう時は、たとえこれまでに自分の価値観にはなかったことで、数年前の自分だったらやらなかったな、と感じるようなことでも、そのハードルが高ければ高いほど、その経験そのものが作家としての幅を広げてくれる大きなきっかけになるかもしれないと思うようにします。よく、役者の経験は何でも肥やしになる、と言うけれど、それと似たようなこと。

 

初めのうちは形だけ「思うようにしよう」って思っているわけだけど、だんだん本当にそう思えるようになってくる。創作するのにも結構大切な「思い込める力」は、こんな思わぬところで役立ったりします。

 

切磋琢磨しているうちに、ドラクエのレベルアップの「タラララッタッタッター」という音が聞こえてくるような気がします。自分でできる事や知識が増えた時。そんな時のやりがいと達成感はかなり大きいです。それはすごく良い面だと思います。切り絵で仕事をやっていく上では普通に勤めるよりも山あり谷ありはあるかもしれませんが、大きな生きがいや達成感を感じることができるので、続けていくことができます。でもこれは、どんな仕事にも当てはまる事だと思います。そんな感じで、切り絵の創作の事以上に、仕事の向き合い方についてを沢山お話したと思います。

 

それから、自動車業界の冊子なので、これからの自動車についてのお話も少し伺いました。

 

電気自動車や自動運転が主流になっていくけれど、世の中には様々な趣味趣向から、ガソリンで走りつつナビがない車で走りたい という人もいます。電気自動車ではなく、従来の自動車を愛する背景には、単にアンティーク好きだからというだけでなく、より人間らしくいられる選択肢の一つ、という人もいます。だから、そうしたアナログなものも残して欲しいなと願っています。

 

社員さんからは、それについてこんなお話しを伺う事ができました。

 

生活の必需品としての自動車もあるだろうし、空飛ぶ車を目指すこともできる。高齢化も進み、ラストワンマイルモビリティも必要とされるだろうなと感じる、自分は新しいものが好きなので、どうしてもそちらに目がいくけれど、同期に「日産自動車のシルビアが好き」という人もいるので、そういう方がいる限りは古き良きというものは なくなっていかないと思う、というお話とを伺うことが出来たのはとてもよかったです。

 

あっという間に数時間が経ちました。皆さんそれぞれ素敵な切り絵ランプシェイドを制作していかれました!

 

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【工芸と芸術の境目】

 

切り絵が芸術になる瞬間ってなんだろう。

 

切り絵は、細かいし、たくさん切るところがあるし、見た目すごく時間がかかっているように見えて、実際結構時間がかかっているので、第一印象では、「わあーすごい!」と思ってもらえるだけのインパクトがあります。

デザインを描いてからは、ただひたすら切るのみ。単調作業。単調作業。単調作業の繰り返し。それはまるで祈りのようでもあり、繰り返し繰り返していくうちに、だんだん無の境地になって、「あ、もうこんな時間。」と、自分が食べることも眠ることも忘れていたことに気がつく頃には、A4くらいの作品であれば仕上がりに近くなっていたりします。

 

その1日は切り絵の一つ一つの切り込みに吸い込まれていってて、ふと我に帰ります。次の日には、仕上げの輪郭を切っている。ああーできた!と嬉しく思う。昔はこんな毎日が日常で、起きたら切り始めて、いつの間にか次の日の朝になって、ということの繰り返し。

 

でも海外展開をしたいと思っていた数年前から、何か決定的なピースが足りずに、それは何だろうと思っていました。7年前にKIRIEBIJOUで箔と切り絵との組み合わせに取り組み始めてから、うっすら何が足りないのかが見えてきました。それは芸術性でした。今更感がありますが、切り絵で芸術性を保つことの難しさに気がついたのです。

 

切り絵は、どちらかというと工芸技術。少し周りを見回せば、私よりもうんと細かく切る人はいくらでもいます。わあーすごい、と唸るような人もたくさんいます。細かさではなく別のところで勝負しなければ、という気持ちになります。

 

KIRIEBIJOUがきっかけで切り絵と箔とを融合させたことで、作品にもそれを取り入れて、私にしかできない表現世界になっていきました。そのあたりから、ああ、今まで足りなかったのってこういうことだったんだ、と思いました。箔という素材を足したから、とか、そういうことではなくて、工芸と芸術の境目を行ったり来たりしながら、元々の自分の創作意欲の原点に少しでもつながるようなピースを見つけたということです。

 

まだ、ピースは足りないと思う。そのピースを一つ一つ集めていこう。

 

誰かが言いました。

 

「完成したら、もうそこで終わり」

 

この言葉には、いろいろな意味があると思います。足りないピースは集めていきたいけど、全部集まったら、もう集める作業がなくなっちゃうのでなんだか寂しい。集め続ける作業そのものが、芸術なのかもしれない。

 

【Nyan!Nyan!Nyan!猫の展覧会】

 

久々にグループ展の企画〜ディレクションをさせていただきました。

 

Gallery Aoyama Iyasakaで猫展の企画があったところ、猫展企画をしていた方が体調不良ということで、一旦中止になってしまいました。でも、2月22日の猫の日は1年に一回。せっかく素敵な企画が立ち上がったので、中止するのは勿体無い。ということで、中止するのを中止していただいて、中止を中止していただいたからにはディレクションから始まります。ということで、改めて、作家さん集めからはじめて、私を含めて8人の作家が揃いました。

 

作家さんたちが、それぞれ猫好きかというと、必ずしもそういうわけではありません。作家さんたちにご相談をさせていただいて、今まで猫作品はなかったところ、急遽作ってくださった作家さんも何人かいます。私自身の猫に対するスタンスは、犬派というよりはどちらかというと猫派ですが、超猫が好き、というよりも、昔から、百貨店では猫の展覧会やポップアップといった、猫にちなんだ催しが多いため、そこにお声をかけていただくたびに、猫の作品が増えていった、という感じ。

 

数年前に24歳まで生きた愛猫が亡くなってからは、猫も飼わなくなってしまいました。猫って大切にすると長生きするんだなあーと、悲しさよりも、よく頑張った。という気持ちでみおくりました。そんなこんなもあるけれど、自分で進んでモチーフにするのは、大好きなダックスフンド。幼少のころ飼っていたダックスたちが愛嬌があって優しかったので、時々思い出して作品にしたりします。

 

・・・という感じで、猫愛そこそこの作家のディレクションによる猫展です。もちろん猫愛心120%の作家さんもいます。25日までになりますので、まだ間に合うかなーという方は、ぜひ遊びにいらしてください。

 

 

【概要】

Information
「Nyan! Nyan! Nyan!」猫の展覧会

Gallery Aoyama Iyasaka

2月18日〜2月25日

11時〜18時(最終日16時迄)
 

2月22日はにゃんにゃんにゃんの日。1987年に愛猫家たちが集った「猫の日実行委員会」と一般社団法人ペットフード協会が制定した「猫の日」なのだそうです。 世界各国でも猫の日が制定されており、ロシアは3月1日、アメリカは10月29日を「National Cat Day」、ヨーロッパの多くの国は2月17日を「World Cat Day」としています。

 

世界中で愛されている猫の愛くるしさは、昔から、多くの作家の手により、個性豊かな作品として描かれていす。
今回の展覧会では、そんな猫の日にちなんだ、魅力的な作家さん達による猫ばかりの作品をご覧いただけますと幸いです。

主催/Gallery Aoyama Iyasaka

企画/山口さやか

ディレクション/MIKAZUKI Art

 

開催場所

Gallery Aoyama Iyasaka

〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2丁目7-14 VORT AOYAMA101

お問合せ/050-5437-9850・info@iyasaka.art

 

 

ひら⼦ / 切り絵

 

広島出⾝

 

5 歳の時に切り絵と出会い、独学で制作を続けて現在に⾄る。

「⽣き物の⽣きざま」をテーマに制作活動を⾏う。

実家の⿊猫が可愛くて仕⽅がなかった。

 

2019      年 第 1 回切り絵博覧会 ⼊賞

エナジーテラス SunnyGo! 個展(⿇布⼗番)

2020      年 紙わざ⼤賞 ⼊選

2022      年 神奈川県美術展 ⼊選

ZEN 展埼⽟県⽴近代美術館 優秀賞

エナジーテラス SunnyGo! 個展(⿇布⼗番)

グループ展「NEW STANDARD」出展(⼤阪府)

2023      年 第 5 回切り絵博覧会 出展(⼤阪府)

SALON DE LʼART JAPONAIS 出展(フランス)

 

 

Yui/透明⽔彩

2018 年 新宿三丁⽬ scopp cafe 個展

ー桜上⽔ 保護猫ハウス・ふしぎねこんちの猫たちー」

2021 年 純展出品

 

WATAMAKO/ ⾊鉛筆

 

何のツテもなく行き着いたバルセロナ。そこでサクラダファミリアの、丸く色鮮やかなステンドグラスからこぼれる光に感銘を受けて、丸い絵を書き始める。丸は私にとって希望の光であり、それを思考や感情というエネルギーとして表しています。

 

略歴

東洋大学工学部卒業。

高校の数学教師になるが辞めて画家になることを決意。

その後バルセロナの路上で絵を売って生活する。

現在は東京を中心に活動中。

 

出展歴

2023

「E=mc2」ハーベスト六本木

「WATAMAKO展」BAR雨新宿

GEISAI」東京ビックサイト

 

常設

「夢見ピアノ教室」川崎市

「気楽に屋」厚木市

「Garage in Menorca」スペイン

 

 

 

 

泥男/ドリッピング

 

茨城県出⾝

 

気楽に楽しく作っています。

 

出展歴 

美術協会純展第 52 回展⼊選 

中央美術協会第 75 回記念展⼊選  筆ロック 4 東京⼤会ベスト 4

筆ロック 4 関東⼤会ファイナリスト

 

受賞歴

ミニ筆ロック 

横須賀ハロウィンの戦い ライブペイント賞三笠公園の戦い ライブペイント賞しもきた商店街 ライブペイント賞

 

 

 

 

樫内あずみ/アクリル

愛知県知多半島出⾝

⼿で直接触れることのできる「触れる絵画」と、即興でたった⼀⼈のために絵を描く「絵詠み」をメインに活動中。活動を通して⼀⼈ひとりにとっての「⼈⽣の宝物」を⾒つめる機会を提供し、⾃分の⼿で⾃分の⼈⽣を豊かにする⼈が増える事を願っている。

今回展⽰する絵画は、お空へいった猫たちが、名前聞かれて「かわいい」と答えるお話から着想を得て制作。

「かわいい」たちが、いつまでも幸せでありますように。

個展略歴

2023 「轍の花」Gallery ⼦の星、東京 /「Lots of Little Hopes」nuu、愛知

         「DOOR」Gallery219、東京

2022  「Gift」Gallery219、東京

2021  「つちのあじ展」GINZA SCRATCH、東京 /「クリプトメリア」Gallery219、東京

2020「にちにちこれ、こうじつ」ArtMall、東京

2019 「HaruHaru」artist-run-space Merdre、東京 /「ウタカタ」ArtMall、東京

2018 「UKA」カフェスローギャラリー、東京

2017 「Hakka」artist-run-space Merdre、東京

等、多数開催

 

⼊選・受賞歴

2021  「第 1 回 SAWAKAMI ART CONTEST」銅賞

2018  「Heart Art in Tokyo 2018 精鋭作家展」⼊選

 

メディア等

2023    起業時代 Vol.3(Freee 出版)インタビュー掲載

2022    絵本「0を⽣きる」-Living at ZERO-(絵画担当)株式会社未来会報誌「アイラブミー」 (エッセイ、絵画提供)

 

 

TanTan/切り絵

 

東京都出身

 

⼦供の頃中近東⽂化の古代美術品のスケッチを重ね、普遍的な美学や哲学を学ぶ。切り絵は中学の頃に教科書の⽚隅を切ってみたことがきっかけとなり、それ以来和とオリエンタルモダンの独特な世界で創作。

 

光と陰を経験しながら、ようやく掴み取る⼀筋の光の瞬きにこそ、本物の美は宿る。そんな美しさを追求しながら、漆や⾦箔等⽇本本来の伝統⼯芸技術を加えることで、朽ちていく最中で出来たひびやかすれ等を表現し、オリエント美術・アンティークの味わいを作品に取り⼊れている。

 

略歴 / 東洋英和⼥学院卒業後アメリカ留学 

出版歴 /2005 年 「切り絵⼯房 ⿃編・花編」

 

出展歴

2018 年 東急ハンズギャラリー

2019年  渋⾕ヒカリエ PLUG-IN

2020年 東京ビッグサイトギフトショー

     パリ・ポルトヴェルサイユ Whoʻs next 

2020 年 パリ・ノールヴィルヴァント展⽰会場  Maison & Objet

2022 年  Made in Japan In Monaco、パリ ⽇本⽂化会館ショップ

 

POPUP/六本⽊ヒルズ森ビル美術館フリー マーケット・新宿ルミネ2 ・広尾プラザ ・新宿⾼島屋 ・横浜⾼島屋 ・⽇本橋⾼島屋 /・⼤阪⾼島屋 ・京都伊勢丹 / 「箔⼀」ギフトショップ⾦沢しつらえ・プランタン銀座猫展・ GEISAI 東京国際フォーラム

 

受賞歴 /NewYorkArtDirectorsClub ⼊選(美澤修デザイン室コラボ)、 minne×human academy Crystal Decoration ⼤賞部⾨賞受賞、公益社団法⼈⽇本図案協会主催「⽇図展」⼊選、京都デザイン協会主催「京都デザイン賞」⼊選、おもてなしセレクション受賞

 

講師・教材提供 / バンタンデザイン研究所 ⾊彩・発想デザイン元講師ホンダ技研⼯業、セコムホームライフ等企業のイベントワークショップ資⽣堂新商品販売促進企画  等

 

取材・メディア /2021年 ショップチャンネル

2020 年 集英社マリソル働く⼥のカバン の中⾝掲載

2022 年 MONACOECOART 

 

 

 

 

 

 

星華/イラスト

 

愛知県名古屋市出身

 

多摩美術大学卒業後、幼児教室にて講師として勤務、小学校受験の絵画制作分野を指導しながら、ワークショップや制作活動をおこなう。

 

【展示・受賞履歴】

・2014年 個展 / Cherir Cabre (中目黒、東京)

・2015年「夢美エンナーレ入選展」入選 / 八王子夢美術館 (東京)

・2018年 成果展「がじゅく展」/ 府中市美術館ギャラリー (東京)

・2019年 個展「ハイ・リテラル」/ 日々カフェ (神戸)

・2020年 ゲンロン新芸術校 成果展「美術は教育できるのか?に対する切り込みと抵抗 THE MOVIE」/ ゲンロンギャラリー(五反田、東京)

・2021年 ゲンロン新芸術校 成果展「MEGURO NO SANMA」/ rusu (目黒、東京)

・2023年 グループ展「幻想アクアリウム展」/ AAA Gallery (横浜)

・2023年 2人展「おさかなさんのお遊戯会」/ デザインフェスタギャラリー(東京)

アクセサリー106

 

子供の頃から絵画製作が大好きな遊びでした。

綺麗な物、かわいい物、個性的な物、新しい物、古い物などに興味があります。

幼稚園に勤務中は、子供達の作品から、素直な感性や創造力を肌で感ながらたくさんの元気をいただきました。結婚後は、3人の子供に恵まれ、子供たちが幼稚園や学校で作った作品は今でも大切に残してあります。特に自然の中で長い年月を経て育まれた個性ある石との会話を楽しみながら、日々の創作の時間を大切にしております。

天然石やガラスにワイヤーを使って、幅広い年齢層の方に気軽にお洒落を楽しんでいただけるアクセサリーを心掛けて仕立てています。

​経歴

聖徳学園短期大学 保育科卒業後、幼稚園教諭として勤務

 

販売展示履歴

2015遊楽会グループ展、2018南雲塾展

2019池袋東武百貨店 亀戸アトレ 錦糸町丸井 新浦安アトレ 浦和パルコ 川越アトレ

2020新宿高島屋百貨店 船橋東武百貨店

2021目黒アトレ 柏丸井 池袋東武百貨店 北千住丸井

2022横浜丸井 上野丸井 柏丸井 調布パルコ 錦糸町パルコ 船橋東武百貨店 柏丸井 北千住丸井 エキュート赤羽 上野丸井 亀戸アトレ 

2023新宿丸井 新宿小田急百貨店 町田小田急百貨店 新宿サブナード 西銀座デパート

2024上野エキュート 

 

龍の切り絵で始まる2024年!

あけましておめでとうございます。

今年も宜しく御願いいたします。

 

年明けのお知らせです!

 

◆個展のお知らせ

 

Atelier TanTanは、4年間創作スペースとしていたアトリエを引越し、2月より、予約制にてお楽しみ頂ける西麻布サロンをオープンいたします。

 

旧アトリエでは、1月11日〜1月16日、切り絵アートと切り絵ジュエリー(KIRIEBIJOU)の展示会を行います。展示会はマンションの一角となるため、11時〜21時の間での予約制となります。眺めの良いこのアトリエも見納め😂皆様のお越しをお待ちいたしております。

 

 

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展示会場 / 東京都港区西麻布−6−3—1003

 

KIRIERIUM Instagram

https://www.instagram.com/kirierium/

 

 

◆KIRIEBIJOU新シリーズのお知らせ

 

「いらない紙には、可能性が無限大」

 

 

【KIRIEBIJOU GDCs】

 

雑誌やパンフレット、カタログ、チラシ等は、いらなくなると捨ててしまうもの。でも、よくよく見ると、綺麗な写真がたくさん!この素敵な「グラデーション」の数々を、まるごと捨ててしまうのは勿体無い。 KIRIEBIJOU GDCs (Gradetion  Collections)は、捨ててしまう前に、それらを、モダンジュエリーを彩る美しいグラデーションデザインとして蘇えらせる、というプロジェクトです。

 

 

 



 

このプロジェクトでは、KIRIEBIJOUが、いらなくなった紙を価値あるものに再生をさせることの出来る SDGs の取り組みとしての可能性を広げていきたい、という希望と同時に、もう一つの想いがあります。

 

従来の紙媒体では、いらなくなった分は破棄しなければならず無駄が多い分、デジタルではその無駄を最小限に抑え、更新もしやすい等もあって、今、時代はデジタル社会を中心とした流れとなっています。けれどもやっぱり紙がすき、電子よりも本の方が落ち着く、内容が入ってきやすい、等、いまだに紙媒体を愛する人もいます。

 

また、そうした、嗜好の事だけでなく、デジタルにより目がチラつく、PC やスマホ等の使用頻度がちょっと依存的に増えてしまう、ついつい端末をいじってしまう、等、本当にデジタル中心になっていくのが健全であるのかどうかを改めて考え、紙媒体も残した人間の波長に合うアナログのあり方も残していってほしい、という願いもあります。いらなくなった紙を価値あるものに蘇らせて行く事で、そのようなアナログの必要性を改めて考えていくきっかけに繋がればというのが、このプロジェクト全体を通しての想いです。

 

※1月11日―16日の展示会では若干サンプルを展示予定ですが、本格的なお披露目は2月以降となりますので、KIRIEBIJOU GDCsのこれからの展開に御期待を頂けますと幸いです

 

KIRIEBIJOU Instagram

https://www.instagram.com/kirierbijou/

 

2024年、皆様にとって良い年になりますように!

六本木ルーテル教会のクリスマスコンサート

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六本木ルーテル教会のクリスマスツリー🎄
ここでは週末、ふたつのクリスマスコンサートが行われました✨

23日土曜日は、オフィスマキナさんの企画による「きらめくクリスマスコンサート」、こちらでKIRIEBIJOUのPOPUPをさせていただきました💍

 

オフィスマキナさんでのコンサートでは、いつも舞台でKIRIEBIJOUを身につけて下さる音楽家さんもいらっしゃって、「大ぶりだけど軽い」ことが、舞台上で負担なく役立つことができて、いつもとても嬉しい限りです✨

 


毎月コンサートを企画・プロデュースされている加藤牧菜さんは、いつもコンサート会場いっぱいにいらっしゃるお客様が笑顔になる、温かいイベントを行っています。ご自身もピアノを演奏される、スーパーウーマン!そんなマキナさんは、私の母校の先輩でもあるのですが、🎓いつもつけてくださっているのが、この羽のビジュー。真っ白なドレスに軽やかに揺れて、とてもお似合いでした🪶

 

 

マキナさんのコンサートでいつも活躍されている、ソプラノの駒井ゆり子さん。中性的な雰囲気で、美しい歌声がなんとも魅力的です。ブーケのネックレスを身につけてくださいました💐✨


24日日曜日は、教会によるコンサートで、入場無料で、0歳からの赤ちゃんと一緒に、気軽にお楽しみ頂ける、月一回のコンサート。(2024年からは、シーズンごとになります)

私にとって幼稚園の頃から馴染みがあるのは仙台坂上安藤記念教会だったのですが、六本木ルーテル教会は、かれこれ20年以上も前にオルガン科で学んでいた同級生のきっかけで、時々足を運ぶように。その同級生は、そのときの私にドビュッシーのほんとうの良さを気づかせてくれました。

教会では、私もクリスマスシーズンに当時銀河鉄道の夜や、星の王子様等の切り絵作品を作り、クリスマスイベントとして切り絵と音楽と朗読劇をさせて頂く等、沢山お世話になりました。その際にピアノ演奏曲としてふんだんに取り入れたのは、ドビュッシーやラベル等の曲の数々で、なんとなくその世界観に合うと思っていました。

礼拝堂のしんとした雰囲気が好きでよく礼拝堂で佇んでいたりもして、色々と思い出深いこの教会では、このシーズンはクリスマスコンサートが沢山行われ、その後には、キャンドルの灯りでの厳かな礼拝が行われます。教会にはあまり馴染みがなかったけど行ってみたいな、という方は、是非、このシーズンならではの時間を過ごしに足を運んでみてください😊

 

さて、24日の六本木ルーテル教会のコンサート、無料で鑑賞するには贅沢すぎる時間でした。ヴァイオリニストに、ニューヨーク出身の鶴田唯さん、ピアニストに樋口友さん。

鶴田さんは日本人ながらアメリカで幾度も転校を経験しながら、その度に色々な壁を乗り越えていった、そんな人生のお話を聞きながら、クラシックとジャズとの出会いの魅力がふんだんに盛り込まれており、一味違ったクラシックコンサートでした。

鶴田さんの、ひどい不調を経験した事があり、その時にはヴァイオリンも弾けなくなって、自分にヴァイオリンがなくなったらもう自分には何もない、と絶望に駆られつつも、再び本来の自分の道に進んでいけるようになったお話等は、私も、去年秋頃から今年の春頃にかけてひどく体調を崩したときがあり、生まれて初めて切り絵創作に気持ちが向かない時期を経験し、同じように想った時があったため、涙ぐむところがありました。

自分の信じてきた道を、これまでとは少し違う形かもしれないけれど、再び歩んで行けることは、本当にありがたい事だと改めて実感をしました。自分自身の中に強さを見出していくと同時に、周りにも生かされていく。どんな分野でも、そういうことの繰り返しで、表現の形が研ぎ澄まされていくのかも。

プログラムでは、Holly Jolly Christmas 、
Angels we Have Heard on High、
Jingle Bells、Joy To The World、戦場のメリークリスマスチャルダッシュ、The Christmas Song、O Holy Night、Have Yourself A Merry Little Christmas、きよしこのよる、等を楽しむことが出来ました。

中でもここに戦場のメリークリスマスが入ってくるのがすごく粋だった!今年亡くなられた坂本龍一さんを想ってこみ上げてくるものがありました🥲本当に良いコンサートでした!

 

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